国指定 文化財・天然記念物

 下平井の鳳凰の舞

幸神神社のシダレアカシデ(天然記念物)

幸神神社の参道にあり、昭和17年に指定

 樹齢700年以上といわれ、アカシデ(ソロノキ)の変種で、枝がしだれるアカシデはこの木がただ1本であるとされています。この木の姿は根元から屈曲し、大小の枝は螺旋状によじれながら垂れていて、全体の形は盆栽のように優美な樹形をしています。(樹高約4.5m)
 付近の住民が山中でしだれ性のアカシデの小木を発見して持ち帰り、境内に植えたとも伝わっています。
 この木の種子をまいても増やすことは難しいといわれ、挿し木や接ぎ木も成功しないそうです。普通のアカシデに「呼び接ぎ木」でのみ増殖できるといわれます。   (特別の許可なくしてこの木に触れる、柵内に入る事などは禁止されています

4月初旬5月中旬

下平井の鳳凰の舞(重要無形民俗文化財)

平井のお祭りの日に春日神社奉納演技と各庭場で演技  平成18年に指定

 江戸風の「奴の舞」と上方風の「鳳凰の舞」の二庭で構成されています。全国的にもあまり類例がない貴重な民俗芸能で、はっきりした伝承由来の文献もなく定かではありませんが、雨乞いや悪疫退散の舞としてたびたび行われていました。
奴の舞」は15人程の小学生達が白扇と木刀を持ち、お囃子にのって舞ながら、大太鼓を中心に円陣をつくり、一人ずつ「えっへん」ではじまる台詞を述べていきます。(台詞を下段に記載)
鳳凰の舞」は冠を被った鳳凰役5人と赤い頭巾を被った5人の総勢10人が、軍配を持った先導の「そーりゃ持ってこい」掛け声に合わせ、大太鼓の周りを豪快かつ雅やかに、大太鼓を叩きながら舞います。(最も難しい所作は、腰をぐっと落として前に出した足と手、後に引いた足と、肩の高さを大太鼓の高さ位にして、撥を立てた姿勢がほぼ一直線になるようにするところだそうです)
 春日神社には本祭りの日の昼と夜に奉納されます。                   LinkIcon平井のお祭り詳細


 道行 奴の舞 奴の舞 口上 奴の舞

 鳳凰の舞 鳳凰の舞 鳳凰の舞 鳳凰の舞

 鳳凰の舞は昼も素晴らしいが、夜の舞はまったく違う雰囲気に変わる

 奴の舞 鳳凰の舞 鳳凰の舞マップと運行予定時間

奴の台詞(一部)
* 最初の奴の台詞
えっへん 昔、むかし、その昔、禁裏の御所のお慶び、鳳凰の舞を奉る。まことに目出とう 候らいける。ほゝ敬って申す。
*続く奴の台詞
 台詞のはじめに、「えっへん」と、わざとらしく咳払いをして、台詞を言い終わると、必ず「ほゝ敬って申す。」と付ける。
・「俺が隣の花嫁は、親に孝行早起きで、糸ひき機織り稼ぎ女郎、座敷をおっぱけ、茶を煮ろ、お玉杓子が駆け出した。」
・「茶はきらい、水は冷っこし湯はぬるし、酢、醤油を除けて何かのみたい。」
・「こゝはどこ、こゝは狸のどてっぱら、向こうに見えるは不忍の池、中にちっくり弁才天。」
・「古池や、蛙飛びこむ水の音、芭蕉が残す平民文学。」
・「月々に、月見る月は多けれど、月見る月は、この月の月。」
・「菊のご紋を第一に、二ッ巴に、三ッ柏、四ッ四つ目の武田菱、五三の桐に、六文銭、七ッ楠氏の菊に水、
  八ッ花菱、九は九曜星、十は常磐の雪の松。」
・「星の契りの七夕の、年に一度の逢ふ瀬にも、天が河原にさえぎられ、翼列ねて鵲の橋。」
・「清き流れの平井川、左岸におわす春日神社は、老樹古杉天を摩し、昼なお暗き幽谷に、いとも気高き社なり。」